浸透トレンチ 雨水放流は下方林地へ
雨水放流口、傾斜はどんどんきつくなる。
木を残したすぐ下に林道があり、その下は45度ー60度の傾斜になる。
↑雨水排水口と隣接の家。
↓サイト下方に位置する隣家の前面にパネル架台が迫る。少しの雨でウッドチップが浮き、水たまりができる。
↑道路からの圧迫感
↑景観に配慮しなければいけません
山林間部を狙ったメガソーラー問題
問題点を事業者と行政に分け、改めて意見書と陳情書を送りました
事業用メガ太陽光発電施設 (石岡市中戸のメガソーラーサイト)
事業者様へお願いと質問、懸念される問題点
前回の意見書および質問に、6月10日時点、ご返信が無いようです。再度質問させていただきますので、6月15日までにご回答いただくようお願いいたします。
- 2.5haのソーラーサイトは傾斜地です。
花崗岩とマサ土は水に弱い地質です。地すべり、山崩れの地質調査は行われていますか。調査結果を見せて下さい。
それは今までに例を見ない異常気象にも十分耐えられるのでしょうか。保水力の落ちた裸ののり面のせいで土砂崩れや土石流は絶対に発生しないのでしょうか。杭やアンカーの有無など最終的にどのような方法で裸の傾斜の山を支えるのでしょうか?
住民への危険はもちろんですが、太陽光パネルが地震や地滑りで壊れてしまっては適切な事業が行えなくなります。
配慮されている地震対策を教えて下さい。 - 今までに例を見ない異常気象の大雨は、直接流れ出て側溝や道が濁流となることはないでしょうか。そのような想定をされ、回避策はとられているのでしょうか。
雨水流出量算定はされていますか? 浸透トレンチは何カ所設ける予定ですか? - 雨水の流出先の調整池は敷地内でしょうか? ゲリラ豪雨や長期の大雨の水が溢れ出すことはないですか?浸透式だとも聞きましたが浸透する下方には”中坪地区”の民家があります。サイトに隣接する民家2軒は調整池の近く上方ですが、土壌が緩むことはないですか?他にも影響を受ける田んぼや畑、住宅はありませんか?
- 太陽光パネルの電力変換率は20%以下です。60〜80°Cになったパネルの熱が周辺に拡散されます。
サイト近くの南、北、西、東全ての方向に民家があります。熱風による不快・熱中症が懸念されます。この山林には涼しい風が吹いていました。家はそのように設計されクーラーのない家がほとんどです。
特に北側東側民家はサイトより上方です。民家にかなり接近し熱風の影響がありますのでサイト上部のパネル設置を控え、分厚い植栽をして下さい。
「熱風は北側方向へ流れますので、南側の方は大丈夫」という現場の事業者の証言より、熱風の存在を既知し、その動きの傾向も知っていることがわかりました。
北側に高い木を植栽するなどし、熱風が直撃しないようにして下さい。
北側、北東(ソーラーサイト上部)のパネルの設置を控えて下さい。
熱風や高温による人間や農作物への影響があった場合の対応、補償・賠償など教えて下さい。 - パワーコンディショナーが設置される場所と住環境までの距離は考慮されていますか?
低周波の騒音の問題が今やっと全国で指摘されはじめました。 - ソーラーサイト設置地面には、除草剤が使用されるのでしょうか?大量の除草剤が下部地域の畑や特に田んぼに流れ込むことはないでしょうか?下方地域に井戸水を使用している住宅はないでしょうか? 調査はされていますか?
「ウッドチップが足りないので上半分は裸の土のまま」という現場の事業者の証言がありました。土ぼこりなど周辺に拡散しないよう施行して下さい。地面処理が出来ないのであれば、出来る所までのパネルの設置として下さい。 - 北北東(ソーラーサイト上部)が遠くから露骨に見え、県立自然公園(境界線はすぐ近くです)である難台山にふさわしくないという指摘がありました。上部へのパネルの設置を控えて下さい。
景観保全のために高い位置への設置を控えて下さい。
朝日や西日の反射光を遮るなどの配慮はされていますか?敷地周辺は植栽で囲まれるべきだと思いますが、そのような計画ですか?
特に東側隣接地は自然を生かした事業の計画があります。ソーラーパネルが丸見えで熱風が吹き込む状態では事業は困難になります。市のガイドラインに則ってきちんと植栽をするべきです。事業者のモラルある対応を願います。 - 例えば、難台山中腹に位置する中戸の森にはとても珍しいオオルリが飛来します。環境への影響は充分に調査・分析・考慮されましたか?許可を出した行政はこのことを承知していましたか?
- 集落、周辺住民、畑の使用者へ周知がなされていません。なぜでしょうか?
- メガソーラー建設を熟知している事業者は、当初、林の伐採を無許可で行いました。なぜでしょうか?
- 災害や事故、施設の生む被害や不都合など、設置後の適切な管理において、責任の所在や緊急対応マニュアルを作成するようお願いします。
2016年6月11日 以下、中戸の事業用太陽光発電施設の周辺住民
茨城県知事宛陳情書
茨城県の掲げる「基本構想」では、県民一人ひとりが、質の高い生活環境のもとで安全・安心、快適に暮らすことができる「生活大県」を目指している、のですが、このメガソーラー施設は私たちの暮らしを”危険・不安、不快”なものにしました。
茨城県の将来像は、豊かな自然を守り、環境と調和した生活を送ることができる、ことです。
特に旧八郷は、都市化するつくばから自然豊かで静かなベッドタウンや週末の住処として転入者が増えているはずです。
メガソーラーや住居に接近した中型ソーラー、自然を破壊する工業施設/環境施設のある集落に、転入する魅力はありません。
そして、福島原発事故からの放射能汚染が茨城の農業を苦しめ、風評も手伝って若い農業従事者や新規就農者の県外転出を止めることができません。ソーラーパネル間を耕す農業もアイデア倒れです。ソーラーの真横で、長年慈しみ育て守ってきた自然環境の急激な変化に農民は黙って涙を流しています。
県の掲げる”元気な産業”にこの中戸のソーラー事業が当てはまるでしょうか? 埼玉県に本社を置く事業主、施行者は栃木の業者、ソーラーパネルが現地雇用を産まないという理由で工業団地へのメガソーラー設置不可が議論された石岡市の例(土壌汚染により他種業の利用が限定されたため結局メガソーラー施設に)があるではないですか。
許可無く伐採したり、住民説明もなく工事を始めたり、現場の表示板に事業計画内容を知らせる記述がなかったり、日曜の作業を控える約束を破ったり、規制の狭間をかいくぐった暴力的な行為を、県は見逃すはずはありません。
なにより、2.5haの斜面、サイト内高低差は30m(google map sateliteによる)です。専門家による地質調査、および雨水排水用調整池の計画と施行後の現場確認をして下さい。
6月7日、愛知県が海上の森の太陽光発電施設のパネル150枚の撤去を要請しました。理由は「万博の理念を継承するため」の自然環境の回復です。
6月9日、大分県国東市では、地元同意得られずメガソーラー計画が中止、ゴルフ場跡地内の設置でさえ反対されているのです。
6月1日、鹿児島県は「大規模な太陽光発電施設(メガソーラー)などが自然景観や生活環境へ悪影響を与えるのを防ごうと、霧島市は県内で初めて「再生可能エネルギー発電設備の設置に関するガイドライン」を作り、1日から運用を始めた。法令上の規制がない場合でも順守事項を規定し、開発事業者の自主的な取り組みを促す。」このように動き始めました。
まさに今、私たちのふるさとの未来が決定されようとしています。20年後にソーラー産業は、自然・住環境への負荷や管理放棄、廃棄物、有害物質漏出など重要課題が山積みになります。
今「真のクリーンエネルギー:再生エネルギーを目指す」という強い意思決定を望みます。
2016年6月11日
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以下、行政関係各位へ送った意見書・質問です
県市の関係各課は、他県や他市町村、判例など参考にし、近日中に条例化するガイドラインの内容の真意を、事業者が理解できるよう努めてください。
今の所、回答も説明会もありませんので、懸念される不安点をご確認・ご検討ください。
以下の質問事項を、6月15日までにご回答ください。
市のガイドラインにあるように、「施設設置後または施行中においても適正な導入」が可能となっておりますので、必要に応じて事業中止やパネル設置の縮小などの可能性を、事業者が理解できるように努めてください。
問題点及び質問:
(1) 専門家による地質調査がされていることを確認できていますか。盛土、のり面の締め固めの確認、安全性の確認はどの課の担当ですか。
(2) 専門家による雨水排水計画は確認済みですか。その方法や、排水先の調整池の計画図は適正ですか。正しく施行されているか確認済みですか。
(3) 伐採、農林事務所による許可 (伐採から始まったようなので)、事業計画の許可などの、経緯を説明して下さい。
(4) 災害や事故、施設の生む被害や不都合など、設置後の適切な管理において、責任の所在を事前に明らかにし、緊急対応マニュアルを作成するよう事業者へ強く要請してください。
(5) 中坪側から上がって来る場合、公道からパネル (架台含む) が丸見えで、見上げる角度故圧迫感があります。
北東(サイト上部)南西(民家隣接)のパネル設置を控えるか、周囲と調和した目隠しをして下さい。景観に対する配慮をガイドラインに従って行うよう指示して下さい。
(6) 隣集落も含む周辺住民への周知を事業者へ要請・お願いして下さい。現場告知看板の適正表示を確認して下さい。面積や内容に関しての告知がないので住民が反応できなかった経緯があります。
2016年6月11日 中戸の事業用太陽光発電施設の周辺住民
以上を
山間部を狙ったメガソーラー問題 航空写真
赤四角:住宅、
オレンジ矢印:雨水調整池方向(浸透トレンチ+山に垂れ流す浸透式)、
地図下:雨水浸透方向に民家、田んぼなど
地図下が南、Google Mapによるソーラーサイトの標高:高143mー低109m、下側道路105m
山林間部を狙い撃ちしたメガソーラーの問題 写真など
現地状況写真:2.5ha、山の傾斜部、山には保水力があった。伐採後、雨後は浸透水が汚泥となって流れ出す
(↑隣家からの景色)
(↑隣家からの景色)
(↑この左上には家が2軒ある。下は隣の集落の田や民家もある。隣家敷地内より撮影)
(↓ 山崩れって土嚢で支えられるのか?仮にしても、地滑り対策はしてあるのだろうか?)
面積も事業内容さえも記述しなくてよい?
これが規制緩和の実態
1haくらいなら許せた太陽光パネル、この小さな集落に2.5haは大きすぎる
大型ショッピングモールで太陽光発電設置に興味のあるお客は大事な人間で、このメガソーラーの近隣住民は不安や不快を感じながら暮らしてよい人間、と思っているのだろうか
ここの山の中に住んでいる
「あの山には神様がいるよ」「妖精がいるんだよ」と言われたことがある
ここにはオオルリが飛来する
心が苦しい
事業者も施行者も県外、ここに住んでいるわけではない
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社会的責任のある企業・事業者
その工事は集落にも周辺住民に周知されずに始まった
日曜日は工事をしないという約束は破られ(言わなければ止めなかった)
伐採が告知板無しで始まり
隣接民家との間への植栽を「お金がないから出来ない」と言い
除草のためのウッドチップは半分まで「お金がないから」半分は土のままと説明し(後日クローバーを蒔くとのこと)
調整池とは、裏山に放流?大雨も浸透させ
地滑りが起きたら、、、山は崩れないのだろうか....
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2011.3.11の地割れ(写真は2枚を組み合わせています)
赤で囲んだ林が、今回伐採されたメガソーラーサイトにあたる
↑普通の雨の後、トレンチ排水口下方付近
↑林道2付近、このような、もしくはもっと勾配のきつい斜面が続く
↑林道3 中程 真上が排水口
↑所々石がむき出し
↑林道3下、湧き水?が溜まっている
↑最終的にはこの谷津田へ流れて来るのだろうか